CBDを抽出し終えたヘンプがどうなってるか気になりませんか?最終的に”家”が出来ちゃいます!

自宅自粛の影響で、最近DIYにハマッて色々調べていたところ、ちょっと面白い情報を見つけたんです!
海外ではCBDの原材料であるヘンプを用いた「ヘンプクリート」なるものが製造され、それを利用した家「ヘンプハウス」まで建築されているんだとか。
今回はCBD抽出後のヘンプの行方や更なる利用法をご紹介していきたいと思います。
年々需要が高まるヘンプ
日本では、麻の用途と言うと、衣服や生活雑貨に使われる程度。
40年前までは2万戸/4000ヘクタールほどで栽培されていた麻ですが、今では40戸を切り、わずか8ヘクタールで栽培されるのみ・・・40年前の1%にも満たないのが現状です。
ですが、世界の動きは真逆で、世界ではヘンプの需要は急増しており、2019年にヘンプ農家として許可された生産者は約2万戸、約20万ヘクタールの土地で栽培がおこなわれています。
もちろん、その発端は天然のサプリメントと言われるCBDブームの影響が大きく、国が栽培を推奨しているところもあるくらいです。
実際、栽培されたヘンプの8割はCBD製品に利用され、残り2割は衣類や建築材、翌年の為の種の採取に用いられているんだとか。
ここで気になるのが、CBDを抽出し終わった麻です。
膨大な量の抽出済みヘンプが、今回のメインテーマです。
建築資材として
ヨーロッパやアメリカを中心に、ヘンプを利用した建築材の研究が進められています。
そこで生み出されたのが「ヘンプクリート(ヘンプ+コンクリート)」で、ヘンプ+石灰+水で作られています。
この建築資材は、あらゆる面で有能で、しかも環境に優しい材質として世界中から注目を集めているんですよ。
麻の特徴を活かすことで、様々な特徴を持っています。
Just Bio Fiber社が開発した「ヘンプクリート」の研究では驚きの結果も実証されています。
ヘンプクリート
耐久性と耐熱性に優れており、繊維の通気性が良いためカビが生えにくいだけでなく、虫も付きにくく、お手入れが簡単。
さらに驚きなのが、1,500℃以上に加熱しても崩れることなく、メーカーの発表ではなんと100年の時を超えられる耐久性があるんだそうです。
しかも、こんなに耐久性があるのに、取扱は簡単で電動ノコギリで切断可能で、通常のコンクリートよりも25%程軽量化されています。
そしてなんと言っても素晴らしいところが、二酸化炭素吸収力!
もともとヘンプは吸収性に優れた植物で、土壌汚染や空気汚染を改善にも用いられていますよね。
ヘンプクリートもこのヘンプの長所をそのまま残しており、これを用いた建物周辺の二酸化炭素を減少させてくれるんだそうですよ。
義足や義手に
CBDを抽出した後の繊維は、その強度の高さから、あらゆる分野でリサイクルされています。
中でも、プラスチックの代用品としての研究が盛んで、カナダにある義手や義足を製造している企業でも、ヘンプ繊維の特性に着目。
軽量かつ頑丈で、しかも環境に優しい素材はまさに義手や義足を必要とする人達をサポートするのに最適な素材として、すでに製品の発売も開始されているそうです。
従来はプラスチックを用いていましたが、頑丈にするため強度を増そうとすると重量が増えてしまい、子供やお年寄りには扱いにくいものとなってしまいました。
ですが、ヘンプ素材を用いることで、それが解消されたんだとか!
プラスチックは破棄する際に環境に悪影響を及ぼしますが、ヘンプなら環境に優しく自然に戻すことができる点も注目されている理由のひとつです。
ヘンプハウス!?
実は日本にも、ヘンプ素材で作られた"ヘンプハウス"と呼ばれるものが建てられています。
移動可能なプレハブやキャンピングカーにも似たルックスの「タイニー・ヘンプ・ハウス」は北海道の旭川に2019年に建設されました。
これはヘンプビジネス国際会議ASACON2019で展示し、また使用感などを観察することを目的としたプロジェクトの一環で、北海道ヘンプ協会が一般応募を募って建築したもの。
日本では縮小傾向にある麻産業ですが、こうした取り組みでヘンプの特性が知られることで、業界や農場の成長へとつなげていく考えなんだそうです。
蓄熱性にも優れたヘンプ素材の建築物は、極寒の北海道でも利用しやすいものになるかもしれませんね。
CBDの規制に対して、世界より遅れを見せる日本の市場が、こうしたプロジェクトなどに影響され、見直されるきっかけとなるといいなと思います。
あとがき
ヘンプにこんな利用法があるとは知らず、驚くばかりです。
またCBD抽出後のヘンプの処理については疑問でしたが、こうして再利用されていると知ってとても安心しました。
まだまだ日本での地位や認知は低いですが、少しづつでも広がっていけば良いですね。
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