カンナビノイドが睡眠時の無呼吸症候群の特効薬に!?臨床試験の結果33%も抑制ですって。

現代病とも言われる「睡眠時無呼吸症候群」、読んで字のごとく、寝ているときに呼吸が止まってしまう症状のことです。
実は日本でもこの症状を抱える方は数多く、治療をしないといけない重症の方だけでも300万人以上いると言われています。
現段階では治療薬がないのですが、カンナビノイドが効果がありそうだと注目を集めています。
睡眠時無呼吸症候群とは
睡眠時無呼吸症候群とはSASとも呼ばれ、寝ているときに呼吸が止まる症状のこと。
医学的には10秒呼吸が止まることを無呼吸として、1時間に5回以上無呼吸になるとSASと診断されるそうです。
いびきや寝汗、あとは眠りが浅い、日中に強い眠気がくるなどの症状があり、放っておくと心疾患や脳卒中などのリスクを高めてしまいます。
ほとんどの場合、首や喉に脂肪がつくことで気道が塞がれてしまうことが原因ですが、効果的な治療薬がないため、ダイエットなどが推奨されることもあるんだとか。
寝ているのでなかなか気づきにくいSASですが、症状に心当たりがある方はお医者さんの診断を受けてみたほうが良いかもしれません。
カンナビノイドを使った臨床試験
アメリカ・イリノイ大学の生物行動健康科学のカーリー教授らは、睡眠時無呼吸症候群と思われる73人を対象に臨床試験を実施。
その結果、麻に含まれるカンナビノイドの1つ「デルタ-9THC」で作られた、ドロナビノールという薬を投与したグループでは、眠気の兆候が減ったり、睡眠時の無呼吸症状が減ったことがわかったそうです。
この臨床試験の結果、無呼吸状態を33%抑制できたと書かれています。
より大規模な臨床試験が必要だと教授たちも言っていますが、この調査結果はかなり期待できるとも最後に述べられています。
Prof. Carley and colleagues recruited 73 adult participants who had moderate or severe sleep apnea.
Participants were divided into three groups: one group received a low dose of dronabinol, a second group received a high dose, and a third, control group received placebo.
The groups took the treatment or placebo every day, 1 hour before bedtime, for a period of 6 weeks.
Those who took the highest dose, i.e., 10 milligrams of dronabinol, reported the highest satisfaction with the treatment. They showed decreased signs of subjective sleepiness and a lower incidence of apnea and hypopnea episodes.
Compared with full adherence to the mechanical CPAP device — which is rare — the new drug reduced apnea symptoms by 33 percent.
引用:MedicalNewsToday
新薬「ドロナビノール」
残念ですが、この臨床試験で使われた「ドロナビノール」は日本では使うことが出来ません。
なぜなら、ドロナビノールは合成THCで作られており、日本ではTHCが違法成分とされているからです。
昨年末にCBDメーカー「エリクシノール」からTHCが微量に検出され大問題になりましたからね。
効果的な薬がないことから、ドロナビノールに対する期待は大きいです。
最後に
いかがでしたでしょうか。
今回は、麻に含まれるカンナビノイドが、様々な症状について研究されている1つの例をご紹介しました。
他にもたくさんの症状に対して研究が続けられています。
日本で使えるかはともかく、こういった研究はどんどん進めて頂きたいですね。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません