CBDの前身「CBDa」について調べてみた!うつ病においてはCBDの100倍もの効果が期待されてるんですって。

2020年6月5日

CBDの前身「CBDa」について調べてみた!うつ病においてはCBDの100倍もの効果が期待されてるんですって。

今回は、最近注目が高まっている「CBDa」という成分についてご紹介していきます。

日本でも少しづつ知名度が上がってきたCBDですが、海外ではCBD以外のカンナビノイドにも着目した研究が進められているんですよ。

まだまだ日本で販売されることはないと思いますが、どんな成分なのか、チェックしていきましょう。

ヘンプに含まれるカンナビノイド

ヘンプには少なくとも100種類以上カンナビノイドがあると言われており、カンナビジオール(CBD)はその代表的な成分の1つ。

他には、カンナビノール(CBN)、カンナビクロメン(CBC)、カンナビゲロール(CBG)、違法成分でもあるテトラヒドロカンナビノール(THC)なんかも代表格ですね。

これらのカンナビノイドは、"マザー・オブ・カンナビノイド"と呼ばれるカンナビゲロール酸(CBGa)に属しています。

今日の主役は、この酸(a)の部分です。

CBDaとは

CBDaは、先程のCBGaでも予想できると思いますが、 カンナビジオール酸Cannabidialoc Acid)」のこと

CBDまでの文字列が同じなので、仲間みたいなものかと思っていましたが、どうやらCBDの前駆体(加工前の成分)なんだそうです。

ヘンプは収穫後に天日干しや熱処理を施されると「脱炭酸」という反応が起こり、CBDaから酸が抜けてCBDへと変化するんですね。

私たちが普段摂取しているCBDは、このCBDaが変化して生成された成分だったんです。

CBDaの効果

CBDaの効果には、抗炎症作用や抗うつ作用があると言われています。

CBDのもととなる成分なので、効果が似ているのは当然と言えば当然ですが、実は体内での作用の仕方に違いがあるんです。

その違いから、あるジャンルにおいてはCBD以上に効果があるとされており、それが注目されている理由なんですよ。

抗炎症作用

CBDを含むほとんどのカンナビノイドは、体内に存在するECSを構成しているCB1、CB2という受容体に作用します。

ですが、CBDaはこれらには反応せず、COX-2酵素と呼ばれる「体に炎症が起きたときに悪さをする酵素」を直接阻害する働きがあるんです。

例えば、怪我や感染症などで体内に炎症が起きた際、CBDは体の神経系をコントロールすることで免疫力を整え間接的に炎症を抑える効果がありましたが、CBDaの場合は、炎症を悪化させるCOX-2酵素をブロックすることでダイレクトに悪化を防いでくれるんです。

抗うつ作用

CBDaは「幸せホルモン」と呼ばれる"セロトニン"とも強い結びつきを示しています。

セロトニンとは脳に存在する神経伝達物質の一種で、このバランスが崩れるとうつ病や睡眠障害、生活に影響を及ぼす活動障害を引き起こす原因となります。

CBDaはセロトニンを生成している5-HT受容体と結びつくことが可能で、その親和性はCBDのおよそ100倍以上と言われており、CBD以上にうつ病への効果があると数値上で結果が出ているんだそうです。

そのため、少量でも効果が期待できる他、吐き気などの症状を和らげる効果もあるらしく、薬の副作用緩和に用いられることも多いんだとか。

CBDaの製品化は難しい

CBDaは上冒頭紹介したとおり、熱処理によってCBDへと変化してしまうため製品化は難しいようです。

生のヘンプから抽出した成分をカプセルに入れた製品などが存在しますが、CBDa成分率は不安定でまだまだ品質面には課題があります。

大麻の所持が合法化されている国では、ヘンプをすり潰したり絞り出したりして、その液体を摂取することもあるそうですが、ワイルド過ぎて日本では難しそうです(汗)

CBDaは10年ほど研究が続けられているものの、未だヒトへの臨床実験がおこなわれておらず、また成分抽出方法が不安定なこともあり、製品はまだまだ少ないのが現状です。

最後に

今回はCBDaという、今注目の成分についてご紹介してきました。

まだまだ研究段階ではありますが、今後期待が高まりそうな成分でしたね。

余談ですが、CBDaについては、エピディオレックス開発のGWファーマ社も着目しており、英国ではCBDa含有の2種類の薬品許可の申請がおこなわれている途中なんだとか。

そう遠くない未来に、私達の手元にCBDaが届く日が来るかもしれませんね。